動物での発がん性の証拠の程度(動物実験の結果)
発がん性の十分な証拠(Sufficient evidence of carcinogenicity)
(a)2種類以上の動物において、または(b)1種類の動物で異なった時期、研究機関、または異なった計画のもとで実施された2つ以上の独立した研究において、曝露と悪性新生物の発生率増大、または良性及び悪性新生物のしかるべき組合せでの発生率増大との間に、因果関係が立証されたと見なす。
例外として、悪性新生物が発生率、部位、腫瘍の種類または発生時の月齢の点で、異常な場合は、1種類の動物による単独の研究でも発がん性の十分な証拠になると見なされることがある。
発がん性の限定された証拠(Limited evidence of carcinogenicity)
データは発がん作用を示唆するが、断定的な評価を下すには、次の理由により限界がある。
例えば、
(a)発がん性を示す証拠が単独の実験に限定されている。
(b)試験の計画、実施または結果の解釈の適切さに関して、問題が残る。
あるいは、
(c)作用因子もしくは混合物は、良性のみの新生物もしくは悪性度が不明な病変のみを、あるいは特定の系統に高い頻度で自然発生するもののみを増加させる。
発がん性の不適切な証拠(Inadequate evidence of carcinogenicity)
試験は定性的もしくは定量的に大きな限界があるため、発がん作用の有無が明らかになったとは解釈できない。または実験動物でのがんに関する利用できるデータがない。
発がん性がないことを示唆する証拠(Evidence suggesting lack of carcinogenicity)
少なくとも2種類以上の動物について適切な研究がなされており、それらの試験条件の範囲内で、発がん性のないことを示している。発がん性の欠如を示す証拠により得られる結論は、試験した動物の種類、腫瘍部位及び曝露レベルに限定されるのは避けられない。
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